規制標識 詳細
とにかく守らなければなりません。
さもないと反則切符を切られます。
最悪の場合命を落とします……。
設置風景を眺めるには画像をクリックして下さい。
(301)
通行止め
レア度:★★★★☆
車両にも歩行者等にもすべて適用される最強の標識で、とにかくすべての通行を完全無欠にシャットアウトします。
いわゆる「全面通行止め」とは、これの通称と考えて差し支えありません。
工事現場等で粗末な1枚板や立て看板を見かけることはあれど、常設標識は地形や気候等の特殊な条件が無いとなかなか見られず、山間部や海岸によくある行き止まり・廃道・降雨量が規定値を超えた場合に使用されるゲート・雪国の冬季通行規制で見られる程度でした。
最近では鉄道廃線跡を利用した路線バス専用道路(BRT)で多く見られるようになりました。
(302)
車両通行止め
レア度:★★★☆☆
車両に該当するものの通行はNGです。堂々と通行できるのは歩行者のみです。
車両に該当するものでも、"歩行者として通行するならば"OKとなります。
リアカーや人力車等の軽車両はNG。自転車は降りて手押しで通らないとNGです。原付・二輪はエンジンを止めて手押しで通ればOKです。
車椅子(電動含む)は法令上歩行者に属し、車両には該当しないのでOKです。
「歩行者専用」と意味はほぼ同じなので、地域によってどちらが設置されるかは結構明確に分かれます。
千葉県では時間帯による規制、神奈川県では車種の補助標識付きで多く見られますが、東京都や埼玉県ではあまり
見られません。あるとしたら踏切や狭い道やガードぐらいですが、駅前ロータリーで一般車載り入れを規制するために
「タクシーを除く」や「路線バスを除く」の補助標識とセットで設置されていることが多いです。
(303)
車両進入禁止
レア度:★☆☆☆☆
この標識が設置されている方向から進入することはできません。
補助標識で特に指定されていない限り、歩行者以外のすべての車両が該当します。
自転車は軽車両なので、「自転車を除く」「軽車両を除く」「自動車」等の標記ならばOKですが、それが無ければNGです。
原付は自転車ではないので、「自転車を除く」ではNG、「二輪を除く」「原付を除く」「自動車」等の標記ならばOKです。
尚、自転車・原付・自動二輪は、標識ではNGであっても手押しで歩くならば進入できます。
「車両通行止め」との違いは、進入するのはNGでもその道路を通行する規制ではないということです。
又、この標識の逆側には必然的に「一方通行」が設置され、そちらに逆走禁止の意味が含まれることから、この標識は特に強調しない限り一方通行出口のみでの設置が多いです。
左右対称の図形を有効活用して、交差点の多方向から認識しやすいように"飛び出る3D標識"となって設置されている場所もあります。尚、このサイトの画像は3Dに対応してませんので悪しからず…。
(304)
二輪の自動車以外の自動車通行止め
レア度:★★★☆☆
歩行者や軽車両は自動車ではないので最初からOK。更に標識名で特定された原付・二輪もOKです。よって三輪以上の自動車がNGとなります。
通常設置されるのは軽乗用車のすれ違いも困難な狭い踏切や路地です。農作業向けの道路では、補助標識によって小特や軽自動車が除外される場合もありますが、
ただ漠然と「農耕用車両を除く」という標記もあります。
千葉県では「車両通行止め」と共に時間帯の規制で多用されていますが、そのような地域による偏りを除けば、あまり見ることはできません。
※「軽車両」は自転車・リアカー・人力車等のエンジンの無い車両、「軽自動車」はいわゆる黄色ナンバーの自動車のことです。混同注意!
(305)
大型貨物自動車等通行止め
レア度:★☆☆☆☆
「大型貨物自動車(大貨)」・「大型特殊自動車(大特)」・「特定中型貨物自動車(特定中貨)」の通行がNGです。
「貨物自動車」とは「大型特殊自動車・大型自動二輪車・普通自動二輪車・小型特殊自動車以外で、もっぱら人を運搬する構造の乗用自動車以外の自動車」を指します。
「大貨」とは「車両総重量11t以上又は最大積載量6.5t以上の貨物自動車」を指します。運転には大型免許が必要です。
「大特」とは、工事用車両やクレーン車等の重機、除雪車等ですが、大特の運転免許は公道の走行に限られ、作業を行うには別の資格が必要です。
「特定中貨」とは「車両総重量8t~11t未満又は最大積載量5t~6.5t未満の貨物自動車」で、「中貨(中型貨物自動車)」の無かった平成19年6月2日より前は「大貨」に属していた区分です。
運転には大型免許か、下記に示す限定表記の無い中型免許が必要です。
「中貨」とは「車両総重量7.5t~11t未満又は最大積載量4.5t~6.5t未満の貨物自動車」です。
"特定中貨以外の中貨"(車両総重量7.5t~8t未満又は最大積載量4.5t~5t未満の貨物自動車)は、
「普通・大型」の2区分のみで「準中型」も「中型」も無かった平成19年6月2日より前に「普通」に該当していた区分で、この標識では規制対象外です。
当時普通免許を取得した人は、現在では「中型車は中型車(8t)に限る」と限定表記された中型免許に移行されています。
(305の2)
特定の最大積載量以上の貨物自動車等通行止め
レア度:★★☆☆☆
補助標識で標示された数値以上の積載量の貨物自動車の通行がNGです。
前項の「大型貨物自動車等通行止め」は、率直に書けば「車両総重量8t以上又は最大積載量5t以上の貨物自動車」が規制対象となります。
この標識では、それらも含めて更に最大積載量の小さい貨物自動車まで規制対象が及ぶことになります。
さて、この標識は「積○t」の補助標識とワンセットです。数値はデフォルトの3tがほとんどですが、1t~4.5tまで、0.5t刻みで存在します。
この補助標識が無かった時代には「最大積載量○t以上の貨物」なる標記の補助標識が用いられていましたが、都内ではまだ多数見られます。
意味は全く同じです。
「普貨(普通貨物自動車)」とは、「車両総重量3.5t未満かつ最大積載量2t未満の貨物自動車」です。もちろん普通免許で運転できます。
「準中貨(準中型貨物自動車)」とは、「車両総重量3.5t~7.5t未満又は最大積載量2t~4.5t未満の貨物自動車」です。
運転には大型又は中型免許、又は下記に示す限定表記の無い準中型免許が必要です。
「普通・中型・大型」の3区分で「準中型」が無かった平成19年6月2日~平成29年3月11日に普通免許を取得した人は、「準中型車は準中型車(5t)に限る」と限定表記された準中型免許に移行され、
準中型のうち車両総重量5t未満かつ最大積載量3t未満の貨物自動車に限り運転できます。
「準中型」の無い平成29年3月12日より前は、車両総重量3t~6.5t未満、最大積載量5t~11t未満が「中型」で、これ未満は「普通」、これ以上は「大型」でした。
よって、この日を境にして普通の適用範囲が狭くなりました。
この日以降に普通免許を取得した人が貨物自動車を運転する場合、車検証の「自動車の種類」「最大積載量」「車両総重量」の項目を確認する必要があります。
最大積載量2t~3t未満又は車両総重量3.5t~5t未満の範囲では、「自動車の種類」が従来は「普通(小型)」だった区分から「準中型」へ移行されるので、その際は準中型免許が必要になります。
(306)
大型乗用自動車等通行止め
レア度:★★★★☆
「大型乗用自動車(大乗)」と「特定中型乗用自動車(特定中乗)」の通行がNGです。
「乗用自動車」とは「もっぱら人を運搬する構造の自動車」を指しますが、その中で2ナンバーのバスの通行がNGとなります。
「大乗」とは「大型バス」とも称され、「乗車定員30人以上又は車両総重量11t以上の乗用自動車」を指します。運転には大型免許が必要です。
「特定中乗」とは「乗車定員11人以上又は車両総重量8t以上の中乗」で、「中乗」の無かった旧区分では「大乗」に属していました。
現在は「中乗」に含まれ、11~29人乗りで大型バスに属さなければ「マイクロバス」と称されます。運転には大型又は限定表記の無い中型免許が必要です。
「中型車は中型車(8t)に限る」と限定表記された中型免許では、上記に挙げた2ナンバーのバスは一切運転できないので御注意下さい。
乗車定員10人以下の乗用車ならば、車両総重量8t以上でない限り「特定中乗」には該当しないので、この標識では規制対象外です。
ところで、乗車定員10人以下の乗用車でも、車両総重量が3.5t以上ならば「普乗(普通乗用自動車)」ではなく「準中乗(7.5t~8t未満は「中乗」)」になります。
「準中型」の無い平成29年3月12日より前は、車両総重量5t未満が「普通」だったので、条件が厳しくなったわけです。
この日以降に普通免許を取得した人が特殊な構造の乗用車を運転する場合、車検証の「自動車の種類」「車両総重量」の項目を確認する必要があります。
「用途」が「乗用」でも、「自動車の種類」の項目が従来は「普通(小型)」だった区分から「準中型」へ移行される可能性もあり、その際は準中型免許が必要になります。
(307)
二輪の自動車・一般原動機付自転車通行止め
レア度:★★★☆☆
自動二輪と一般原付、いわゆるバイクの通行がNGです。
高速道路では、125cc以下の自動二輪と原付はこの標識が無くても強制的にNGとなります。
オーバーパスやトンネル等の本線車道で原付に限定した規制もあります。又、一定の排気量以下を除いた規制もあります。
カーブが多い区間での危険防止で設置されることもありますが、多くが工業地帯や新興住宅街といった広いまっすぐな道路での暴走行為を排除する目的での設置です。
よって規制時間帯を週末や深夜に限定している場所も多いです。
2023年7月より、「原付」のカテゴリーには「特定小型原動機付自転車」(基準適合内の電動キックスケーター)も追加されましたが、そちらは規制対象外です。従来の50ccバイクの類はそちらと区別するべく「一般原付」という名称になりました。
(308)
自転車以外の軽車両通行止め
レア度:★★★★★
軽車両の中で、自転車に該当しない車両(リアカー・大八車・人力車・台車・馬等)の車道通行はNGです。(歩道通行は標識の有無に関わらずNGです。)
「軽車両」とはいわゆるエンジン(主原動機)の付いていない車両です。要するに人や動物の力でこぐなり引っ張るなりして動く車両と考えればよろしいかと…。
そのうちの自転車(次項参照)に属さないものがすべてこちらに属することになりますが、軽車両の大部分は自転車で占められているので、規制対象となる車両自体があまり無いかと…。
尚、車いすや乳母車は歩行者扱いで対象外です。
そして、黄色ナンバーの軽乗用車は自動車であり、完全に軽車両とは別物なので、くれぐれも誤解の無いよう。補助標識に「軽」と書かれている場合、本標識の図柄にこれが無い場合は軽乗用車を指します。そこがややこしい…。
だけど自転車はOKなのにリアカーがNGって一体…!?自転車との組合わせで軽車両全般を規制する道路は、立体交差やトンネルや歩道の無い自動車用道路でよく見られます。自転車のみがNGでこれがOKという次項の標識の道路ならばそれなりにありますが、
それは普通自転車が歩道通行で代用できるからでしょう。かくして、これの単独図柄の標識は特殊な設置条件が無い限り設置されないので激レアです。
(309)
特定小型原動機付自転車・自転車通行止め
レア度:★★★☆☆
特定小型原動機付自転車と、自転車に該当する車両の通行はNGです。
2023年7月より、特定小型原動機付自転車(基準適合内の電動キックスケーター)が規制対象に追加されて名称変更されました。原動機付自転車のうち、一般原付(いわゆる50ccバイク)は規制対象外です。
自転車は前項の通り軽車両に属します。すなわち、車両の一種です。車両なので車両を規制する標識には従わなければなりません。
さて、自転車には「普通自転車」と、それに該当しない"普通自転車以外の自転車"とがあります。
後者はタンデム車や自転車タクシー(輪タク)のようなものと考えがちですが、内閣府令で普通自転車とは、長さ190cm×幅60cm以内・牽引無し側車無し…他にも都道府県のローカルルールを含めて条件が課せられますが、特に寸法が最も規格に引っ掛かりやすいようです。
よって、普通に市販されている電動アシスト自転車やMTB等の中には、ハンドルの幅や特殊な装備によって、普通自転車の規格に適合せず後者に該当する場合もあります。いずれにせよ、購入時や乗車時には要確認です。
この標識では、普通自転車もそれ以外の自転車も含めて、すべての自転車の通行がNGです。(ブレーキが無い競技用自転車は、この標識の有無に関わらず公道の通行自体がNGです。)
一方、この標識とは対極をなす
「特定小型原動機付自転車・自転車専用」・
「普通自転車等及び歩行者等専用」ですが、
実は対極のようでも、普通自転車とそれ以外の自転車とでは規制内容が異なるのがややこしいところです。詳細は各項を参照して下さい。
この標識の多くは立体交差やトンネル等の自動車用道路で単発的に設置されていますが、本線車道の通行を禁止して側道を通行させるべく、長い区間にわたって設置されている道路もあります。
同じ軽車両である前項との組合せが多いため、これの単独は少々見つかりにくいです。しかしながら自転車自体は他の軽車両よりもずっと数が多いし、普通自転車ならば車道通行が危険な道路では歩道通行で代用されるので、標識のレア度も必然的に下がります。
(310の2)
大型自動二輪車及び普通自動二輪車二人乗り通行禁止
レア度:★★★★☆
自動二輪車の二人乗り通行はNGです。
側車(サイドカー)付きは標識に関わらず、二人乗り通行の規制対象外です。50ccの原付はいかなる場合も二人乗りはNGです。
それ以外の自動二輪車では、この標識が設置されていない道路において、以下の条件下で二人乗りOKです。
・一般道路:普通二輪又は大型自動二輪免許取得期間が1年以上
・高速道路(通行規定により125cc以下はNG):満20歳以上、かつ、普通二輪又は大型自動二輪免許取得期間が3年以上
この標識は、かつて「自動二輪車二人乗り禁止」の名で存在しながら、一度は廃止された標識です。
平成17年4月に自動二輪の高速道路における二人乗りが解禁となった際、通行危険な道路を規制するために復活しました。
関東では都心部の首都高速と東京高速道路、小田原厚木道路でまとまった数が見られますが、全国的にはかなりのレア物と思われます。
(310-3)
タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め
レア度:★★★★★
すべての車両において、タイヤチェーンを装着していないと通行できません。
大雪の際に滑り止めの装備が不完全な車両が立ち往生して、幹線道路の交通が長距離長時間に及び麻痺する事態が多発したことを受け、新たに定められた標識です。
交通障害が発生するおそれのある特別な積雪時に規制が発動されて標識が適用されます。スタッドレスタイヤのみを装着した車や、いかつい車輪のRV車でさえ、この標識による規制の適用時には、タイヤチェーンの装着が強制義務となります。
既に全国の規制対象区間は発表されていますが、設置される標識の多くは可変式になるものと思われます。アルミ板が常設されている区間では、普段はカバーで隠されています。
とにかく特別な大雪が降らない限り規制が発動されないため、標識を拝むことは非常に困難です。
(311-B)
(311-C)
(311-D)
(311-E)
(311-F)
(311)
指定方向外進行禁止
レア度:★☆☆☆☆
矢印で標示された方向のみ進行できます。それ以外の方向へは進行できません。
日本の道路の交差点のすべてが直角に交差しているわけではありません。交差点の形状や指定方向の数により矢印の本数や角度は千差万別ですので、
ここに並べたデフォルトとその鏡像だけではとても手に負えません。全国には多種多彩な異形矢印が存在しますが、それを1個1個並べたらきりが無いので、当局では特徴的な図形のみを珍プレーで扱うにとどめておきます。
リンクでは異形矢印を積極的に収集する道路標識サイトを複数紹介していますので、そちらで存分にお楽しみ下さい。
この標識自体は全国どこにでもありますが、これらのデフォルトはすべてそこかしこにあるのか?といえば、Eに関してのみ★5個レベルの激レアです。
Eの鏡像も更に激レアとなっています。
ところでF(斜め矢印)だけは他と比べるとかなり異質ですが、これは"斜め鋭角方向へしか進行できない"…なんていう意味ではありません。
Fが設置されている場所は中央分離帯や通行車線の端で、「標識の設置場所よりも矢印に示した側を通行せよ」という意味になります。
要するにデフォルトの左下矢印の場合は「標識よりも左側を通行せよ」というわけです。もしも標識よりも右側を通行してしまうと反対車線を逆走することになってしまうので、断じて大ボケをかまさないように御注意あれ…。
それならばFの鏡像(右下矢印)は「標識よりも右側を通行せよ」ということになるので、標識は常識的に道路左端の路肩に設置されることになります。
この場合、高速道路で左側にある管理用の領域やバス停への一般車両の進入禁止、又は雪国で積雪時に道路が完全に埋もれてしまった場合に通行車線を知らせるといった設置目的があります。但し設置条件はデフォルトに比べてかなり限られてしまうのでレア物です。
(312)
車両横断禁止
レア度:★★★☆☆
沿道施設(道路に面した施設や駐車場等)へ出入りする際、車線を横断してはいけません。
具体的には下記の行為がNGとなります。
1.道路右側にある沿道施設へ入ること。(対向車線を横断するのでNG!)
2.沿道施設から右折で道路へ出ること。(これから走ろうとする車線の対向車線を横断することになるので、これもだめ!!)
3.道路の両側に沿道施設があり、片方の施設を出てから、直接対岸の沿道施設へ入ること。(道路を丸ごと横断するのは論外!!!)
やや難しいですが、要するに沿道施設の出入りの際に右折を伴う場合や、道路を横切る場合がすべてNGとなります。
逆にこの標識さえ無ければ、沿道施設への出入りに関して一切の制限はありません(中央分離帯があって物理的に横断不可能な場合は別ですが…)。
ここで勘違いしがちなのが、横切る車線数には無関係ということ。この標識さえ無ければ、片側2車線だろうと5車線だろうと堂々と横断してもOKです。
(313)
転回禁止
レア度:★★☆☆☆
1本の道路上でハンドルを切って、対向車線へ逆戻りしてはいけません。
どこか横道に入ってからループして元の道路を引き返すのはOKですが、道路の幅や交通量に関係無くその場でUターンするのは一切NGです。
交通量の多い道路、山間部ではローリング族撲滅目的、市街地では沿道出入りを伴うことが多い区間に「車両横断禁止」とのお団子でよく設置されます。
他の車両の通行に危険を及ぼすおそれのある場合に設置されますが、交通量の少ない夜間で他の車両の通行に支障が出ないと思われる区間では、日中の時間帯に限って規制されることもあります。
車線数は特に関係無いですが、一定の区間を設けて規制されるか、中央分離帯の途切れる交差点で短い区間に限定して規制されます。
(314)
追越しのための右側部分はみ出し通行禁止
レア度:★☆☆☆☆
先行車両を追越す場合、黄色い線をはみ出してはいけません。
黄色のセンターラインによる路面標示で区分けされた、片側1車線の対面通行の道路では必然的にこの標識が設置されます。
世間一般的にいう「追越し禁止」はこれを指す場合がほとんどですが、正式にはこんなに長い名前です。
黄色い線をはみ出さなければ追越しはOKということになりますが、先行車両が四輪車ならばまず絶望的でしょう。しかも速度規制が当然適用されるため、
先行車両より速く走らなければ追越せないないとはいえ、制限速度を超過するのもNGです。てなわけで、この道路では必然的に追越しはあきらめた方が無難かと…。
全国でごく普通に見られますが、道幅の狭い市街地や見通しの悪い山間部ほど多く設置されます。
(314の2)
追越し禁止
レア度:★★★★☆
道路の構造に関わらず、先行車両を追い越してはいけません。
補助標識とワンセットで、こちらが本来の「追越し禁止」です。地域によっては「追越禁止」という標記もあるようです。
前項の「追越しのための右側部分はみ出し通行禁止」は規制の基準となる黄色のセンターラインが必ず存在しますが、
こちらは路面標示とは無関係で、とにかく追越しはNGです。
かくして、通常はセンターラインを引くには無理のある幅の狭い道路に設置されることが多いです。
南関東では首都高のトンネル(片側2車線の一方通行)で見られるものの、デフォルト画像は地域によって偏りが大きいためなかなか見られません。
ただ、高速道路で工事による通行規制が発生する場合には、臨時で設置される機会が多いです。
(315)
駐停車禁止
レア度:★☆☆☆☆
この道路に駐車しても停車してもいけません。
高速道路では、この標識が無くても強制的に駐停車禁止が適用されます。
高速走行を主体とした幹線道路では円滑な交通維持、市街地や観光地では渋滞抑制が主な設置理由のようです。
人の乗降や貨物の積卸については、補助標識で除外されていなければやっぱりNGとなります。
終日規制よりも時間帯による規制が多いようで、その場合には規制時間外が駐車禁止となるのが普通のため、両者のお団子は多く見られます。
(316)
駐車禁止
レア度:★☆☆☆☆
この道路に駐車はいけません。
説明の余地が無いほど全国で当たり前に見られる標識…なんですが、いざこれを描かせるとなると、
意外にも斜線を右上から引っ張る人が多いようです。漫画でもよく見かけますが、それは間違い。落とし穴ですね~。
規制時間が終日でない場合には図形の上部に規制時間帯が標記されていますが、補助標識による標記もあります。
前者の方が外見上はすっきりしますが、後者の方が後で規制時間を直すのには合理的です。
ところで、この標識が無い道路では駐車していいものか?法令で駐車禁止となる場所は決まっているので、油断しない方がよろしいかと…。
まったりとした田舎道ならば規制は抜けだらけでしょうけど、ごちゃごちゃした市街地ではあきらめた方が無難かと思われます。
(317)
駐車余地
レア度:★★★★★
たとえ「駐車禁止」の規制が無い道路でも、3.5m以上の余地(駐車した部分の道幅)が確保できなければ路上駐車はできず、強制的に駐車禁止となります。
この標識は、その3.5mという長さを意図的に変更する必要がある場合に設置されます。
デフォルトの例示による表記は6mですが、現実的には法令の3.5mを超える数値はまず考えられません。
よって、実際に存在が確認されているものは2.5mと3mのみです。いずれも繁華街で円滑な荷捌きを行うべく、
交通に支障が出ないと思われるマイナーな道路に設置されています。
本標識だけなら全国どこにでもありますが、これは補助標識とワンセット。これがくっ付いただけで超レア物となってしまいます。
最近では駐車に関する規制や取締の方法も昔に比べてきめ細かくなってはいますが、
依然として横浜・金沢・福岡でごくわずかな存在しか確認できていないため、プレミアム度は非常に高いです。
(318)
時間制限駐車区間
レア度:★★☆☆☆
標示された時間内に限り、路上駐車できます。
パーキングメーターやパーキングチケットが設置されている場所では、それを必ず作動させなければなりません。
さもないと駐車違反になるので要注意!でも今では安くて手軽なコインパーキングが増えたので、そっちの方が便利かも…!?
駐車場の用地確保が難しい中心市街地の道路でないとパーキングメーターも設置されないし、当然標識も設置されません。
しかも駐車の分だけ道路の幅は狭くなるので、それなりの幅がある道路に限られます。よって対面通行だった道路を一方通行にして設置することもあるようです。
ところで、この標識のデザインですが、昔は「駐車禁止」の背景画の上に文字が標記されていました。
途中でデザインが変更された標識は数少なく、旧デザインは変更後に即時撤去されてしまいました。
(319)
危険物積載車両通行止め
レア度:★★★★☆
爆発物・毒物・劇物等の危険物を積載した車両の通行はNGです。
長いトンネルや海底トンネル等、事故が起きたら逃げ場の無い場所や、道路を致命的に損傷するおそれのある場所に設置されます。
高速道路や有料道路に設置されやすいですが、無料区間にも設置されます。しかしながら、ほとんどが歩行者・軽車両・原付はNGという道路なので、
レア物なのにその多くがとんでもない場所に設置されていて、撮影はかなり困難です。
(320)
重量制限
レア度:★★☆☆☆
車両総重量が標示の数値を超える車両は通行できません(数値以内ならば通行可能です)。
法令ではあくまで車両総重量を基準としている規制ですが、補助標識によっては最大積載量が基準となっている場合もあります。
設置場所のほとんどが橋ですが、水道管の上や堤防の上に作られた道路にも……。フェリー乗り場や船そのものに付いていたりもします。
車両総重量を考えた場合は1~25tが常識的な範囲ですが、上にも下にもそれをオーバーする数値がごく稀にあります。
(321)
高さ制限
レア度:★★☆☆☆
車両の高さが標示の数値を超える車両は通行できません(数値以内ならば通行可能です)。
二輪車の場合は乗車時の頭の高さということになります。歩行者の場合は身長が数値を超えている場合には頭をこする場合もありますが、しゃがむなり
首を曲げるなりすれば一応通行可能です。
設置場所はほぼガード下かトンネルですが、ごく稀に橋の上の鉄骨までの高さを制限した設置もあります。安全な通行を確保できる高さとして設定されているので、
ある程度余裕を持っているはずですが、標示の数値と実際の高さがきっちり一致している場合もあります。
トンネルや橋梁といった構造物の建築限界は4.5mとして設計されているので、それより大きな数値はまず見られませんが、
巨大物が頻繁に輸送されるような道路には設置される場合もあります。
(322)
最大幅
レア度:★★☆☆☆
車両の幅が標示の数値を超える車両は通行できません(数値以内ならば通行可能です)。
幅が狭くて物理的に通行不能な道路はもちろんですが、
ある程度の幅がありながらも大型車両を排除する目的で、「区間内」の補助標識付きで設置されることもあります。
でもそれだけでは物理的に通り抜けられてしまうため、意図的に制限ぎりぎりのゲートを設置して強制排除する意地悪な道路もあります。
制限以内であってもミスすれば横っ腹をこすってしまうので、通行には御注意あれ…。
法令上は2.5m超過で特殊車両となって通行許可が必要になるため、大型貨物・大型乗用はそれ以下の寸法で設計されているのが普通です。
(323)
最高速度
レア度:★☆☆☆☆
原則として、標示で指定された数値以内の速度(km/h)で通行しなければなりません。
この標識が無い道路では原則として法定速度が強制的に適用されるので、それを超過するのはNGです。法定速度は以下の通りです。
・高速自動車国道:4車線以上は100km/h(大貨等・三輪・牽引は80km/h)、暫定2車線は70km/h
・その他(自動車専用道路や一般道路):60km/h(原付は30km/h)
但し、緊急車両や路面電車、故障車を牽引する場合等では例外があります。
ここではそれらを割愛するとして、一般の自動車に限って考えれば、標識によって速度が指定されている限り、法定速度よりも常に強い権限を持つことになります。
尚、原付は標識が30km/hを超えていても法定速度の30m/hを超えることはできませんし、標識が30km/h未満ならばその標識に従わなければなりません。
通常は法定速度より抑えた60km/h以下で設置されますが、高規格の自動車専用道路や幹線道路では、
法定速度よりも高い70~100km/hで設置されることがあります。
20~50の10km/h刻みは全国の公道で普通に見られます。
5km/h刻みや10は民有地で管理者が独自に設置されることはあれど、公安委員会が公道で設置する正規の標識は激レアです。
20km/h未満のすぐ止まれるような速度を遵守させるならば「徐行」の設置の方が合理的なので、都内でもそちらが採用されています。
(324)
最低速度
レア度:★★★★★
標示されている速度以上で通行しなければなりません。
高速自動車国道にはデフォルトで50km/hの最低速度規制があるものの、それ以外の道路に最低速度規制はありせん。
要するにこの標識が無ければ1km/hで走っても合法なわけですが、それでは円滑な交通の妨げになるので、最高速度の範囲内にて常識的な速度で走行しましょう。
現在では高速道路規格の自動車専用道路において、高速自動車国道と同等の規制に合わせるためにこの標識が設置されるのが一般的です。
全国各地で高規格の道路整備が進んでレア度は若干下がったものの、ほぼすべて50km/h規制で、渋滞や荒天時の道路事情を考慮した電光標示等の可変式です。
よって、アルミ板の常設となればプレミアム級の激レアです。しかも歩行者の近寄れない自動車専用道路上の設置なので、撮影は非常に困難です。
(325)
自動車専用
レア度:★★★☆☆
標識より先の道路が、法令で定められた「高速自動車国道」「自動車専用道路」であることを示しています。
軽車両や歩行者は問答無用でNG!二輪自動車は排気量126cc以上がOK、125cc以下の二輪及び原付はNGです。
通常は高速道路の出入口に設置されています。
一般道路の立体交差等でも自動車以外の通行がNGである場合が多いですが、この法令による道路とは異なるので、その場合は公安委員会により、すべてのNG対象を「○○通行止め」で規制されます。
高速道路入口には「高速自動車国道」「自動車専用道路」の補助標識で明記されていることが多いですが、単に「高速道路」とか補助無しもあります。
一方、出口では「車両進入禁止」とのお団子も見られます。通行可能な自動車が無条件で進入NGでも、他の車両や歩行者が進入されてはまずいからでしょう。
よってNG対象となる歩行者や車種は、出入口にオリジナルの表示板で注意喚起していることも多いです。
(325の2)
特定小型原動機付自転車・自転車専用
レア度:★★★☆☆
特定小型原動機付自転車と普通自転車が通行できます。
歩行者はもちろん、自動車も一般原付も自転車以外の軽車両もNG。自転車を手押しで通行してもNGです。
"普通自転車以外の自転車"の通行はNGです。(普通自転車の詳細は
「特定小型原動機付自転車・自転車通行止め」参照)
2023年7月より、特定小型原動機付自転車(基準適合内の電動キックスケーター)の通行もOKになって名称変更されました。通行規則は普通自転車に準じます。
歩道と分離された自転車道に設置される標識です。その道路では、普通自転車は標識に従って自転車道を通行しなければなりません。
最近では徐々に整備されつつあるとはいえ、それが必要になるのは中心市街地ですので、全国的に用地の確保で苦労しているようです。
自転車道の整備が困難な場合、路面標示によって路肩に自転車の専用通行帯が整備される道路も増えています。その場合は
「専用通行帯」や
「普通自転車専用通行帯」が設置されます。
全国的にはまだレア物のようですが、自転車道の整備が行き届いた自治体では多く設置されているので、昔に比べてレア度が下がっています。
上記に記した規制は、公安委員会設置の標識に限られます。自転車専用道路を示す道路管理者設置の標識では、法的な規制対象にはなりませんが、物理的に無理又は危険なので素直に従った方が無難かと…。
(325の3)
普通自転車等及び歩行者等専用
レア度:★☆☆☆☆
普通自転車等と歩行者等が通行できます。
前項と後項の組合せですが、歩行者の通行が優先されます。自転車は歩行者をあおったりしないように…。遠隔小型やスケーターは6km/h以下で…。
"普通自転車以外の自転車"の通行はNGです。(普通自転車の詳細は
「特定小型原動機付自転車・自転車通行止め」参照)
「車両通行止め(自転車を除く/軽車両を除く)」の同義として、主に通勤通学時の自動車・原付の通行を規制する目的で設置されますが、補助標識により普通自転車以外の軽車両の通行可否が異なるので御注意下さい。
普通自転車の乗り入れOKな歩道に設置されていますが、2023年7月より、6km/h以下で最高速度表示灯点滅の特例特定小型原動機付自転車が通行OKとなりました。通常は20km/hの特定小型原動機付自転車が通行するには、モードを切り替える必要があります。
2023年より歩行者に加えて遠隔操作型小型車(遠隔小型)が規制対象となったことで、従来は「歩行者」と称された標識には歩行者と遠隔小型を総称して「歩行者等」という名称に改められました。
2008年より鏡像(裏返し)のスタイルが登場しました。普通自転車の歩道通行を認める場合に、自転車が車道側、歩行者を路肩側へ通すように、視覚的に促す目的があるようです。
上記に記した規制は、公安委員会設置の標識に限られます。自転車歩行者等専用道路を示す道路管理者設置の標識では、法的な規制対象にはなりませんが、物理的に無理又は危険なので素直に従った方が無難かと…。
(325の4)
歩行者等専用
レア度:★☆☆☆☆
堂々と通行できるのは歩行者等のみです。
「車両通行止め」とほぼ同義です。自転車や原付は必ず降りて手押しで…。自転車以外の軽車両はあきらめて下さい。
純粋に設置されるとしたら、人通りの多い繁華街か、よっぽど狭い道でしょう。一方、都内では「自転車を除く」の補助付きで、主に朝夕の通勤通学時の歩行者を守る通行規制として、生活道路では当たり前に見られます。
昔は「自転車及び歩行者等専用」が使われていましたが、普通自転車にプレッシャーを与えるためでしょうか…!?
前項と同様、2023年より遠隔小型が規制対象に加えられて名称が改められました。
上記に記した規制は、公安委員会設置の標識に限られます。歩行者等専用道路を示す道路管理者設置の標識では、法的な規制対象にはなりませんが、物理的に無理又は危険なので素直に従った方が無難かと…。
(325の5)
許可車両専用
レア度:★★★★★
通行許可を受けた車両のみが通行できます。
路線バスやタクシー等の特定車両停留施設に設置することを想定して、2020年に制定された標識です。
特定車両停留施設とは、駅や空港に隣接する交通ターミナルのような施設のことで、法令では道路付帯物に位置付けられます。
この標識は道路管理者が設置することになりますが、現時点で設置情報は全国に1箇所のみです。
許可を受けていなければ一切通行できないわけで、一般車両にとっては「車両通行止め」と同義と考えて差し支えないかと思われます。
自転車は車両に属するので規制対象ですが、歩行者に対しての規制は無いようです。となると、BRTのような路線バス専用道路に設置したら歩行者が通行できてしまうかと!?
バス会社の私道ならば標識の適用外だし…。
(325の6)
許可車両(組合せ)専用
レア度:★★★★★
通行許可を受けた車両のみが通行できます。
沿革や規制内容は前項と全く同じ。一般車両にとっては「車両通行止め」と同義です。
こちらは交通ターミナルにおける路線バスとタクシー等の組合せを想定しているようですが、やはり設置情報は全国で1個です。
(325の7)
広域災害応急対策車両専用
レア度:★★★★★
広域災害応急対策車両のみが通行できます。
防災拠点自動車駐車場に設置することを想定して、2021年に制定された標識です。
防災拠点自動車駐車場とは、災害発生時に円滑な避難や緊急輸送の確保を図るべく設置される施設で、法令では道路付帯物に位置付けられます。
前項と同じく、やはり一般車両にとっては「車両通行止め」と同義と考えて差し支えないかと思われます。
既に全国各地の道の駅等で場所は指定されているものの、災害発生時でないと標識の効力が発揮されないため、「道路工事中」のように仮設で扱われる場合も考えられます。
よって常設では滅多に見られないようです。
(326)
一方通行
レア度:★☆☆☆☆
車両は矢印の方向へのみ通行できます。逆方向へは通行できません。
短いとほんの数m、長ければ何kmにも及びますが、一方通行には必ず一定区間の距離が存在します。
その入口には必ずこれが設置され、出口には「車両進入禁止」を設置することで逆走を防止しています。
一方通行の出入口は交差点にあるのが普通ですが、中には沿道施設や車庫に配慮して、道路の途中に突然出入口がある区間も存在するので要注意です。
補助標識が特に無ければ、自転車も含めて全車両が規制対象となります。しかしながら、都内では出口の「車両進入禁止」や途中の交差点の「指定方向外進行禁止」に「自転車を除く」の補助を付け、一方通行入口が補助無しになっているのが普通なので、あまりにも省略し過ぎている印象を受けます。
(326-B)
右左折によって入口へ進入する場合には横向き矢印、直進方向ならば縦向き矢印を設置するのが合理的ですが、
地域によって公安委員会の好みがあるのか?縦横のバランスは大きく異なるようで、どちらか一方ばかり設置されている自治体も多いです。
(326の2)
特定小型原動機付自転車・自転車一方通行
レア度:★★★★☆
特定小型原動機付自転車と自転車は矢印の方向へのみ通行できます。逆方向へは通行できません。
自転車道の整備が時代と共に進むことで、通行規制も強化されたのに伴い、2011年に施行されました。
原則として、設置場所は車道とは分離された自転車専用の通行帯や歩道となるようです。
それに対して前項は道路全体に対して規制される一方通行ですが、補助標識で対象外でならなければ、同様に規制対象となるので御注意下さい。
特定小型原動機付自転車は普通自転車の通行規制に準ずることから、この標識も規制対象となります。
(326の2-B)
(327)
車両通行区分
レア度:★★★★★
標示に該当する車種は、それぞれ指定された車線を通行しなければなりません。
本標識でありながら、絵柄は無くて長方形の板に文字が書かれているだけ…という地味なデザインです。
都内には遥か昔にありましたが、現在は東日本では情報皆無。西日本~九州にかけては局地的に見られるようです。
全国的にも下記の青地に絵柄の標識が採用される傾向が強いので、今では激レアとなっています。
(327の3)
牽引自動車の高速自動車国道通行区分
レア度:★★★★★
法令で牽引自動車は「高速自動車国道」上で常に第一通行帯(最も路肩寄りの車線)を走らなければなりません。
しかしながら、この標識によってそれ以外の第二、第三…通行帯(第一より中央分離帯寄りへ向かって順番に数える)が標示されている場合、
強制的にその車線を通行しなければなりません。
「(327の6)牽引自動車の自動車専用道路第一通行帯通行指定区間」とセットで施行された標識で、両者は設置場所も意味も相反しています。
標識の名称の通り、そちらが高速道路の中でも「自動車専用道路」限定で設置されるのに対して、こちらは「高速自動車国道」限定で設置されることになります。
デフォルトの法令では不都合が生じる場合、それをねじ曲げる目的で用意されたわけですが、実際にでそれが必要な場所は存在しないようで、
全国的に未だ目撃情報はありません。
(327の4)
専用通行帯
レア度:★★★☆☆
該当する通行帯には、標示されている図柄等で指定された車両のみが通行できます。
但し、以下は図柄等に関わらず対象外です。
・図柄等が自転車の場合:自転車以外の軽車両
・図柄等が自転車以外の場合:自転車を含む軽車両、原付、小特
路肩に近い車線に二輪やバスの専用レーンを設ける道路が多いようです。
「車両通行区分」に意味は似ていますが、こちらは上記の通り、標記されていなくても対象外となる車両が存在します。
デフォルトはバス図柄ですが、それで補助標識によって二輪やタクシーの通行まで認めてしまうと違和感が生じるせいか、
法令の改正で文字のみの標記が登場しました。
(TOKYO2020)大会関係車両等専用通行帯
何と「専用」の文字標記が無いものもあるようです。自転車の向きが
「専用」の文字付きのものとは逆になっています。(※「自転車専用」「自転車及び歩行者専用」は左向き、「自転車通行止め(リアカーとの組み合わせを含む)」は右向きです。)両脇が実線なのでこの標識の異形と思われますが、オリジナルに近いものがあります。
(327の5)
路線バス等優先通行帯
レア度:★★★☆☆
指定されている車両を優先させて通行しなければなりません。
優先対象となるのはほとんどがバスですが、補助標識により他の車種が対象に含まれる場合もあるので、本標識の図柄とは必ずしも一致しません。
又、バス図柄でも漠然と2ナンバーのバス全般を優先させる規制もあれば、路線バスや送迎バス等に限定している規制もあります。
設置場所はほぼ交通量の多い中心市街地に限られます。
ラッシュ時の渋滞で路線バスや送迎バス等の通行に支障が出ないよう、優先的に通行できる車線を確保すべく設置されています。
だけど「優先ということは、「専用」ではない。だから他の車両が通っても違反にはなりませんが、対象車両が来たら黙って譲らなければなりません。
何だか、「譲るのが面倒臭いから…」⇒「最初から敬遠して通らない」or「お構い無しにGOGO!」の二派に分かれそうですね~。
(TOKYO2020)大会関係車両等優先通行帯
(327の6)
牽引自動車の自動車専用道路第一通行帯通行指定区間
レア度:★★★★★
法令で牽引自動車は「高速自動車国道」上で常に第一通行帯(最も路肩寄りの車線)を走らなければなりません。
しかしながら外見も構造も高速自動車国道のようでも法令上は「自動車専用道路」に属する道路の場合、その規制は存在しません。よって強制的に第一通行帯を走らせるためには、この標識を設置する必要があるわけです。
長い名前ですね~。「(327の3)牽引自動車の高速自動車国道通行区分」とセットで施行された標識です。名称からして必然的にこの標識は「自動車専用道路」にのみ設置されることになります。
現在の目撃情報で設置が確認されているのは、伊勢湾岸道の東海~飛島のR302に属する自動車専用道路区間のみ。走行中の自動車に乗らないとよく見えないので激レア度が増しています。
(327の7-B)
(327の7-C)
(327の7-D)
(327の7)
進行方向別通行区分
レア度:★☆☆☆☆
交差点で複数の車線(レーン)がある場合、進行方向別に矢印で標示して明確に区分しています。
1枚板で全部の車線を標示するタイプと、車線別に分割してそれぞれの真上に設置されるタイプがあります。
後者の場合、最近は行き先の案内標識とセットで設置される傾向にあります。
標識と各レーンの路面標示とは完全にシンクロしています。
交差点の形状により様々な異形が存在しますが、きりが無いのでここではデフォルトとその鏡像のみとします。
それにしてもオリジナルの異形が多いというのに「指定方向外進行禁止」や異形警戒標識より萌え要素が低いのは何故でしょう…!?
(327の8)
一般原動機付自転車の右折方法(二段階)
レア度:★★★★☆
この交差点で原付が右折する場合、一段階目の青信号で道路左側を通過(左折路があればそこを横断)し、一度止まって向きを右に変え、
二段階目の(左右方向の)信号が青に変わったところで、右方向へ進み(今まで通っていた道路を横断して)右折を完了させます。
要するに原付でない普通自転車の右折方法と同じです。交差点の車線(レーン)の数が3つ以上ある場合、デフォルトで二段階右折が適用されるため、
通常この標識は2車線以下の交差点で特に二段階右折が必要な場合に限定して設置されます。しかしながら3車線以上の交差点でも、二段階右折が守られていない場合や、
特に注意喚起が必要とされる場合、意図的に設置されることもあります。
全国的に見ると、都道府県単位で律儀に設置頻度が高い地域と、滅多に見られない地域とで両極端な偏りがあります。
レア度にも大差が生じていますが、関東に限れば茨城県以外ではほとんど見られません。都内では特殊な条件が重なった場所に限り、わずかに設置されています。
(327の9)
一般原動機付自転車の右折方法(小回り)
レア度:★★☆☆☆
この交差点で一般原付が右折する場合、自動車と同様に右折レーンへ入り、一度の青信号で右折します。
交差点での車線の数が2以下の場合は、デフォルトで小回り右折が適用されるため、
この標識は3車線以上の交差点において小回り右折を指示する場合に設置されます。
全国的には前項の二段階標識よりずっと一般的です。交通に支障の無い交差点や、二段階右折が難しい形状の交差点で見られます。
2023年7月より、特定小型原動機付自転車も「原付」のカテゴリーに含まれるようになったことで、従来の50ccバイクの類は特に区別する場合「一般原付」と称されるようになりました。
この標識の規制はそちらに限定されます。特定小型原動機付自転車はこの標識の対象外で、いかなる交差点でも二段階右折となるので御注意下さい。
(327の10)
環状の交差点における右回り通行
レア度:★★★★☆
この標識の直後で突き当たる環状交差点(ラウンドアバウト)では、環道を通行中の車両を優先しつつ交差点に進入し、
目標の分岐点から交差点を出るまで環道を右回りで通行します。
2014年9月に登場した標識です。環状交差点では環道を通行する車両が優先されるので、
流入する道路から環道へ進入する際はそちらの通行を妨げてはいけません。
「一時停止」が併設されていない場所では、安全が確認できれば一時停止不要で環道に進入できます(「前方優先道路」と同じ)。
法改正以前の環状交差点では一方通行による規制で右回り通行を強制させる必要がありましたが、この標識があれば問答無用で右回り通行が適用されます。
よって、この標識だけで強制的に「(左矢印)一方通行」の規制が同時にかけられていることになります。
特に補助標識が無い限り車道を通行する全車両が対象となるので、自転車にも歩道通行がNGならば適用されます。
(327の11)
平行駐車
レア度:★★★★★
路肩に対して平行に駐車することを特に規制しています。
次項に続く「直角駐車」「斜め駐車」と共に、駐車時の自動車の向きを見たまんま指定しています。図柄のみ鏡像になる設置も認められています。
この向きの駐車が最も一般的なので、設置数も一番多くなるはずです…が、
現在設置が確認されているのは、宮城県石巻周辺と福井県敦賀市で数えるほど。プレミアム度の高い激レア標識です。
(327の12)
直角駐車
レア度:★★★★★
路肩に対して直角に駐車することを特に規制しています。
「平行駐車」「斜め駐車」と共に、2008年8月の法令改正で誕生したものの、依然として謎に包まれた標識です。
外見は指示標識のようでも、これらは規制標識に分類されます。路上ならば「駐車可」「時間制限駐車区間」、路肩に設置された駐車帯やSAPAや道の駅ならば「駐車場」が設置されるような場所を想定しているものと思われますが、公安委員会の関係者さえ知らないのでは…!?
3つのうちこの「直角駐車」だけは、今まで目撃情報が全くありません。過去に設置された情報も未だ皆無です。
(327の13)
斜め駐車
レア度:★★★★★
路肩に対して斜めに駐車することを特に規制しています。
上記2個と共に設置状況は皆無に近い激レア標識です。
現在設置が確認されているのは、「平行駐車」も見られる宮城県石巻市のみ。プレミアム度の高い激レア標識です。
(328)
警笛鳴らせ
レア度:★★★★☆
この場所では警音器を鳴らさなければなりません。
車が通る度にプープー鳴らされれば当然周囲に音が響き渡るので、普通は人里離れた場所にあるものですが、
住宅地にひっそり設置されていることもあります。とはいえ、設置理由は見通しの利かない狭い道路で衝突事故を未然に回避するためなので、
そのような危険な道路はやがて改良されることで、標識も消えてしまいます。
かくしてこの標識は時代と共に減少する運命をたどるしかないことから、"標識界の絶滅危惧種"とも言えます。
(329)
徐行
レア度:★★★★☆
とにかくゆっくり走行しなければなりません。具体的には「ブレーキをかけてすぐに止まれる速度」ということなので、15km/h程度となります。
広々とした公共施設や民有地内にはオリジナルでよく設置されています。今では大型ホームセンターでも標識が売っているほどです。
よって大して珍しくない印象を受けますが、公道で公安委員会(又は道路管理者)が設置した標識なるとなかなか見つかりません。
街角でたまに見かけるものは半分錆びたようなオンボロばかりですし、各自治体でオリジナルで作ったり、
代わりに看板を立てたりと、何だか日の目を見ていない哀れな標識です。
通行困難な道路のため区間を設けてひたすら徐行を強要させる設置の他、急カーブ等の直前で一時的に極端な減速を促す目的で設置されることもあります。
設置場所は見通しの悪いカーブや急坂、保育施設や福祉施設の沿道等ですが、たまに県道に堂々とあったりもします。
2017年より外国人向けに「SLOW」の文字が併記されることになりました。現在は少しずつ数を増やしているので、SLOW無しの方が少数派になりつつあります。
(329の2)
前方優先道路
レア度:★★★★★
この前方で交差又は合流する道路を通行する車両が接近している場合、その進路を妨害してはいけません。
本標識「徐行」と
補助標識「前方優先道路」がセットとなって成立します。
どちらもレア物の部類に入るため、それが複合するとなれば更にレア度が増大することになります。
優先される前方の道路側に通行車両が居なくて安全確認ができれば、停止することなく交差又は合流点へ進入することが可能です。
尚、昔は通行車両の有無に関わらず一時停止が強制される「前方優先道路・一時停止」という標識がありましたが、現在は廃止されました。
2017年より外国人向けに「SLOW」の文字が併記されることになりました。米兵が多く暮らしていて、交差点の角に左折路のショートカットが多い沖縄県でも設置は限定的です。
(330)
一時停止
レア度:★☆☆☆☆
必ずここで完全に停止して、安全を確かめてから発進しなければなりません。
補助標識で特に指定されていなければ、自転車も含めて全車両が対象です。対象外となる車両が果たしてあるのかどうかも謎ですが、
自治体によっては律儀に「車両」「全車両」といった補助標識を付加して特に注意を促しています。もちろん歩行者も危ないのでちゃんと止まりましょう。
赤点滅以外の信号機がある場所にはありません。青や黄色点滅信号は原則として停止してはいけないので、矛盾が生じてしまうからです。
普通は交差点に設置されていますが、ごく稀に、すれ違いができない幅の狭い道路で対向車が居るか否かの安全確認を強制する目的で設置されている場合もあります。
ずばり標記が「止まれ」となっているせいか、こんなにメジャーなのに正式名称が忘れられがちなワナ…!?
全国的には恐らく、「駐車禁止」と匹敵するかそれ以上かという最多レベルの設置頻度と思われます。
2017年より外国人向けに「STOP」の文字が併記されることになりました。ぼちぼち見られるようになりましたが、何万もある標識を全部更新するのは大変なので、まだ少数派です。
(331)
歩行者等通行止め
レア度:★★★☆☆
歩行者等の通行はNGです。
もちろん老若男女や国籍や運転免許の所持の有無に関わらず、すべての歩行者が対象です。
車椅子や移動用小型車(電動車椅子等)もNGです。2023年より遠隔小型が規制対象に加えられて名称が改められました。
通常は歩行者の通行が危険な道路に設置されるため、無視すると最悪の場合命を落としかねないのでくれぐれも御注意下さい。
違反を犯して事故に遭ったところで、冗談抜きで保険さえも下りないかと…!?
「自動車専用」が設置される高速自動車国道や自動車専用道路では強制的に歩行者等の通行がNGのため、この標識は通常、歩道の無い一般道路に設置されます。
よって、立体交差式の道路や交差点、旧道と完全に並行しているバイパスに多く設置されています。
又、歩道と車道の通行を強調して区別する意味で設置される場合もあります。
(332)
歩行者等横断禁止
レア度:★★☆☆☆
歩行者等がこの道路を横断することはNGです。
もちろん前項と同じく老若男女や国籍や運転免許の所持の有無に関わらず、すべての歩行者等が対象です。
2023年より遠隔小型が規制対象に加えられて名称が改められました。
横断歩道や歩道橋や立体交差が用意されていて横断できるはずなので、たとえ遠回りでも面倒臭がらずに迂回して下さい。
広い道路や交通量の多い道路ではよく見かけます。自動車からは見えにくい、道路と平行に設置される標識も数少ないですが、
法令の改正で道路に対して垂直の向きに設置することや、中央分離帯にも設置されるようになりました。
地域によっては律儀に「横断歩道を除く」の補助標識とお団子になっているものや、夜間電光標示式のものもあります。
2020年より「横断禁止」の文字標記の他に「わたるな」の文字標記も登場しました。
子供でも容易に認識できるように、主に通学路向けに設置されるものと思われますが、まだ全国的にレアなようです。